学習会「戦後処理、日本はどのように解決できるか」
新年に入り今月14日には日本軍「慰安婦」問題解決ひろしまネットワーク主催の学習会「戦後処理、日本はどのように解決できるか」が行われました。講師には強制動員真相究明ネットワーク事務局次長で日本軍「慰安婦」問題解決全国行動資料チームメンバーの小林久公さんが来られました。この会場も補助席が出て、歩く隙間もないほど大勢の人が参加していました。講演では長年、強制動員問題に関わってこられた小林さんならではの情報が多く、私自身、分からなかった部分を補うことができました。日韓条約について私はきちんと勉強してこなったので、あらためて勉強しなければいけないと思いました。
小林久公さんのお話『日本政府は歴史的事実の認定をすることが大事だ。まず被害者の被害に向き合うこと。事実認定は研究者や市民など色々な人が調べているから、日本政府が認めればすぐに解決できるはずだ。被害者が望む解決法をすればいい。日韓条約では、日本政府の立場は外交保護権は消滅しているが、個人の請求権は消滅していないということだ。しかし個人の財産権については日本国内の立法で処理することにしている。韓国人の財産請求権措置法だ。これは韓国人の財産、つまり供託金や郵便局の預金などが「韓国人であると確認できたら、その財産は預かっている人のものになる」というものだ。この立法は日韓条約の年に制定された。またこの立法では精神的な苦痛にはふれていない。そもそも個人の損害をその国を通して請求すべきという日本政府の考えは古い考え方だ。現在の法の解釈は違う。日本の運動家は以前「強制連行」という言葉を使っていたが、今は「強制動員」にしている。そもそも日本の植民地支配そのものが合法といえるものだったのか。日本側の市民運動家もこれまで取り組んできていなかった。日本社会は植民地支配について、悪いことであったという認識をつくっていくことが必要だ。』
他の分野と同様に歴史に対する研究も日々進んでいきます。若い研究者や他の分野の研究者も関心を持っているからです。そして歴史に対する考え方や表現などが時代によっても変わってきます。こうした研究などをふまえ、過去の事実を日韓両方で突き合わせていくことがこれから必要なのではないかと思います。それは簡単なことではないし時間もかかるでしょう。しかし何十年かかっても、やり遂げなければいけないことなのではないでしょうか。そして一番大事なのが、この事実を日韓両方の国民が知ることです。私自身も注視していかなければいけません。
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