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2020年6月14日 (日)

コロナ禍で被爆75周年の平和記念式典が変わるようです

昨年12月から新型コロナウイルス感染症は世界中で猛威をふるい、今だ収束のめどがたっていません。日本でも4月に緊急事態宣言があり自粛要請がありました。このコロナ禍で様々な行事が中止や延期になっていますが、被爆75周年を迎える今年8月6日の式典も様変わりしそうです。広島では8月6日当日、市内各地で様々な団体による慰霊祭が開催されていますが、縮小や中止などの決断が余儀なくされているようです。そして世界から参列する「広島市原爆死没者慰霊式並びに平和祈念式」も大きく形を変えることが分かりました。

 

広島市のHPによると式次第や所要時間は例年と変わらず8時から850分の予定のようですが、会場の様子が大きく変わります。ソーシャルディスタンスを守る形にするため一般席を設けず、公園内への入場規制もあるようです。式典参列者の席は例年の1割ほどの最大880席で、公園内の混雑した光景もなくなります。これがどういう感じになるのか想像しにくいというのが正直な思いです。

招待客は内閣総理大臣、衆議院議長、参議院議長、外務大臣、 厚生労働大臣で、海外からは国際連合事務総長、駐日大使などが候補に挙がっています。被爆者や被爆者遺族は被爆者 6 団体から推薦された方や被爆者代表、遺族代表、都道府県遺族代表などが挙げられています。去る6月5日には国連のグレテス事務総長が参列する意向を示し、訪問ができない場合もビデオメッセージを送るということが広島市から発表されました。他の国の来賓の方々はまだ分かっていません。このまま新型コロナ感染症が収束しなければ、他国の来賓者の参列は難しいと思います。ビデオメッセージに意味がないとはいいませんし、やむを得ないかもしれませんが、被爆地に来て放つ言葉の重み、献花はやはり特別な意味を持つと思います。

 

また平和宣言の内容も変わるかもしれません。平和宣言の文案を検討する懇談会委員の間でコロナ禍についての言及があったようです。6月6日の中国新聞によると、懇談会委員から「新型コロナウイルスは自然の脅威だが、核兵器は人間の作った脅威で自らの意志で除けると訴えるべき」「感染拡大で自国第一主義が広がっていることへの警鐘が必要」といった意見が出たといいます。コロナ禍という世界が直面している脅威と核兵器廃絶は命を救うために各国が協力しあわなければいけないものです。懇談会委員の方の言う通り、核兵器は人間が自らの意志で排除できます。今は新型コロナウイルスですが、新たなウイルスが出てくる可能性も予想されています。人類は核兵器という無駄なものに時間もお金も労力も費やす暇はないのです。コロナ禍は核兵器社会にとって一つの分岐点になるかもしれません。

 

平和記念式典は海外の来賓にとっては非核平和の意思表示であり、被爆者や遺族にとってはお葬式の意味を持っています。一般の参加者は被爆地に来て核兵器のおぞましさを体感できる機会となります。今年は新型コロナウイルス感染拡大予防のため仕方ありませんが、参列者の限定はとても残念です。平和宣言は世界の核兵器廃絶が大前提です。それを踏まえて、その時々の世界情勢下で平和の真の意味を唱えることが未来の来るべき惨禍に対して重要なメッセージとなるはずです。世界中の人々の価値観が変わりつつあるコロナ禍において、松井市長には反戦を謳い核兵器廃絶が一刻も早く行われなければいけないことを、具体的に力強い言葉で世界に訴えていただけるよう願っています。

 

 

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