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2019年12月

2019年12月27日 (金)

来年は日韓関係が回復しますように

今年は日韓関係が最悪の年になったと言われています。実際に身近なところでは広島―ソウル便が今月で運休しました。飛行機まで運休になるほど関係がこじれてしまうのは異常事態というほかありません。今後どうなってしまうのでしょうか。ご存知のようにこのような関係は両国にとっていいことなど1つもありません。そして政治で解決するしか方法はありません。

 

 

では私たち個人は政治家の動向を黙って見ているだけでいいのでしょうか。一人の日本人としてできることがあります。それは朝鮮半島と日本との歴史を知ることです。私は日本と朝鮮半島がいかに深い関係性を持って共に歴史を刻んできたのかを知りました。そして現在の日本社会の礎が朝鮮半島の方たちの力によって築かれてきたことを知りました。両国の関係が良い時代も悪い時代もありました。相手のことを知ること。それは私たち一人一人ができる良好な日韓関係を作るための試みです。日本人である私たち個人が知ることではじめて朝鮮半島の方と同じ土俵に立って話ができ、対等につきあえるのではないかと思います。

 

今年は後半になって再びフィールドワークを始めました。何度かブログに書きましたが、あらためて現場に行ってみると、十数年前に行った時とは違った感情が沸きます。最初に行った時は付いて行くのに必死でしたが、今は現場で働いていた人、そこで生きていた人たちの様子が手に取るように伝わってくるのです。一歩一歩足を進めていると、70年以上前に確かにそこにいた人たちの姿が浮かんでくるのです。フィールドワークに参加された在日コリアンの方が「日本人がこうして色々と調べてくれてありがたい」と皆の前で話されました。その言葉を聞いたある方が「(被害者からの)ありがとうという言葉に舞い上がってしまう日本人は何なのか」と問いかけていました。そしてこうした言葉に舞い上がってしまう日本人でいる限り、朝鮮半島の人との和解は難しいとも話されていました。私はどこに立っているのか。来年は自分の立ち位置を確認しながら、進んでいきたいと思います。今年も残すところあと僅かとなりました。どうかよいお年をお迎えください。

 

 

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2019年12月24日 (火)

川崎市でヘイトスピーチ条例が成立しました。全国へ広がることを願っています。

今月12日神奈川県川崎市でヘイトスピーチ条例が可決、成立しました。ヘイトスピーチに対する刑事罰を科す全国で初めての条例です。どのような経緯で成立に至ったのでしょうか。

 

日本国内で在日コリアンを対象に激しいヘイトスピーチが継続的に行われていたことを受け、2016年に国がヘイトスピーチ解消法を作りました。そのきっかけとなったのが川崎市でのヘイトスピーチでした。川崎市の在日コリアンが多く住む地域へその地区に住んでいない人が集まり言葉の暴力を行ったのです。在日コリアンや様々な国の人々と共生していた地域の人々は驚き、怒り、ヘイトスピーチを止めようとしましたが、在日コリアンへのヘイトスピーチはなくなるどころか、ネットでのヘイト書き込みなどエスカレートしていきました。ひどい人権侵害を受けたと川崎市に住む在日コリアンの方々が川崎市に申し出ました。記者会見も行い、ヘイトスピーチの酷さが全国的に知れ渡ることとなったのです。国も対策を講じました。参議院法務委員会で川崎市の在日コリアンの方に参考人陳述を行い、川崎市で実地検分もし、在日コリアンの方から話も聞き、ヘイトスピーチ解消法ができたのです。しかしこの法律は被害者となった在日コリアンの方々にとって具体的に身を守ってくれるものではありませんでした。ネットでの書き込みなど人権侵害は以前続いていたのです。

 

個人的に闘うしかないと川崎市に住む在日コリアンの方は裁判を起こすまでに至りました。こうした状況により川崎市は「命と人権を守る」宣言をし、ヘイトスピーチに対し具体的な刑事罰や罰金を科すことを加えた条例を作ることになりました。成立まで川崎市は様々な妨害にあいながらもようやく12日、条例が可決されたのです。本条例では禁止事項や市が必要な支援を行うことも盛り込まれています。具体的には「何人も人種、国籍、民族、信条、年齢、性別、性的指向、性自認、出身、障害その他の事由を理由とする不当な差別的扱いをしてはならない」「市はインターネットを利用した不当な差別その他の人権侵害による被害の救済を図るため、関係機関と連携し、相談の実施、情報の提供その他の必要な支援を行う」というものです。直接的な罰則があり、具体的な支援策があることで、ヘイトスピーチに対する抑止力になるのです。

 

裁判の原告の方は「市が市民の盾になる条例ができた。現段階ではよく考えられた仕組みになっている。これから改善もできる。川崎は大きな一歩になる。インターネットでは今も酷い状況だが、この条例が止める一歩になればと思う。他の地方も続いてくれればと思う。そして次に国にボールを投げる。国の差別禁止、撤廃の包括な条例が待たれる」と、ある集会で話されていました。

 

ネットや職場など原告への嫌がらせや書き込みは度を越した内容でした。いつ病気になってもおかしくないと思う状況です。なぜそんなことをするのか、言葉の暴力をなぜ平然と振るえるのか、私には理解できませんが、実際にする人がいるのです。一方で嬉しい話も聞きました。大学生がネットで署名運動を行い、川崎市に集めた署名を渡したというのです。ヘイトスピーチは人権侵害です。在日コリアンの方だけの話ではないのです。ヘイトスピーチは他人ごとではないという感覚を持つ方々もまた大勢いるのです。2016年の国の法律ができてから3年経ちますが、本来であれば川崎市のみならず、どこの地域でも同じような条例があってしかるべきです。一部の人により命まで脅かされるようなことがあってはならないからです。法律が人々の盾になってほしいと切に願います。

 

 

 

 

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