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2019年11月30日 (土)

戦時中の朝鮮半島の人々の遺骨

戦時中、日本軍の兵士は海外の様々な戦場で命を落としています。現在、ロシアやフィリピンなどから収集されたご遺骨が徐々に日本に戻っています。しかしDNA鑑定の結果、そのご遺骨が日本人のものでないなど問題も出てきています。1日も早く日本に戻ってきてほしいのですが、そう簡単にはいかないようです。

 

日本にも遺骨問題はあります。戦時中、徴用や生活のため日本に働きに来ていた朝鮮半島の方々のご遺骨が全国各地に埋葬されているのです。韓国側も日本側も調査していますが、人数ははっきりとしていません。朝鮮半島出身者徴用工の遺骨問題は日本の国会でも度々質問されています。日本政府は韓国政府と話しあいを行い、韓国へ返還を行っていますが簡単にはいかないようです。現在、全国調査し発掘された遺骨の一部は、東京都目黒区祐天寺に納められ、毎年「韓國出身戦没者還送遺骨追悼式」が行われています。祐天寺などからはぽつんぽつんと韓国に返還されていますが、多くのご遺骨はまだ日本に眠っています。

 

今年1024日、沖縄で「日帝強制動員犠牲者遺骸に関する国際シンポジウム 沖縄戦戦没者遺骨調査並びに韓国人遺骸奉還のための提言」が開催されました。主催は日帝強制動員被害者支援財団・民族和解協力汎国民協議会でいずれも韓国の団体です。この会に私自身は参加してはいないのですが、シンポジウムでは日本に埋葬されている朝鮮半島出身者の遺骨調査状況や現状、課題などが報告されたようです。戦時中に行われた日本人から朝鮮半島出身者や沖縄の方への加害の実情は資料を読むと悲惨なもので、沖縄でも数多く朝鮮半島出身者が亡くなったことを知りました。大勢の朝鮮半島出身者のご遺骨が沖縄にもあるのです。

 

全日本仏教協会のHPには朝鮮半島出身者の遺骨返還問題について書かれたページがあります。全日本仏教協会は日本各地の寺院に情報提供を呼びかけ、朝鮮半島出身者の遺骨について所在確認を行ったようです。日本政府からの依頼があり、調査を実施したということのようでした。そして返還する方向で話を進めようとしているようです。

 

DNA鑑定では人種や出身地まで分かると言います。遺骨でも出身地が判明できるのです。ご本人やご遺族にとって故郷に帰るのは1日でも早い方がいいのは当然ですが、朝鮮半島の方々と日本人では死生観が違うということを私たち日本人は考えなければいけません。ある方が韓国人から聞いたことは韓国人は身内でない骨には絶対に手を出さないというのです。そして骨を堀りあげる日も決まっており、秋夕の頃にお払いをして掘るというのです。それをしなければ意味がないとまでいう方もいるようです。日本に埋葬されている遺骨はそうした韓国の方の気持ちは反映されていません。こうした死生観も考えた上で遺骨送還を考えることが重要だと私は思います。ご遺骨は人間だからです。

 

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