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2013年8月19日 (月)

戦争を生き抜いた方々へ思いをはせる

広島の美術館で現在、「尊厳の芸術展 The Art of Gaman」が開催されています。太平洋戦争中、アメリカで日系人は強制収容所に入れられました。このたびの展示は収容所時代に日系人たちによって作られた作品です。砂漠に建てられた収容所内での生活は厳しいものだったといいます。過酷な状況の中、日系人たちは生活用品を手作りして暮らしていました。食器から家具、そろばん、ナイフ、飾り物と日用品から工芸品まで、限られた材料を使って作られたものたちは多種多様です。英語のタイトル「The Art of Gaman」はある意味、とても日本人的だと思いますし、日本語タイトル「尊厳の芸術展」は日本人として、人間として生きて行くため必要なものだったということが伝わってきます。しかも作者はほとんどが職人ではなく素人であったところに、英語と日本語のタイトルの意味が重なってきます。多くの作品があるのですが、私が気になったものをいくつかご紹介したいと思います。

・そろばん~くずの木で作られていました。日本が誇る計算機そろばんを使う機会があったということです。もしくは子どもたちの教育用だったかもしれません。そろばんはもちろんドルを計算するものだと思いますが、そろばんとドルの組み合わせがとても不思議な気なしました。

・おもちゃ、ブローチ、花札、置物などの趣向品~数多くの暮らしを楽しむものが作られていました。子ども用だけではなく大人用も、そして女性用も男性用もあります。少しの時間でも笑顔になりたいと考えてのモノ作りだったと思います。生きるためには笑顔が必要だということを、しみじみ実感しました。また楽しいとは違いますが、二宮金次郎の像もあり、勤勉な日本人らしいなあと思いました。

・仏壇~薪やくずの木などで作られていました。これを見て、しばらく離れられませんでした。今もなんと言っていいのか、自分の気持ちをうまく表わす言葉が見つかりません。ただ、仏壇が必要だったのだということ。この前で拝んでいたということは間違いのないことです。まさに今回のタイトル「尊厳の芸術展 The Art of Gaman」を象徴するものだと思いました。戦争はどこにいても悲劇を生みます。

 8月6日、今年の平和祈念式典は時折涼しい風が吹いていました。知り合いの被爆者の方は通常の生活でも外出が難しいのに「無理して行く」とハガキを下さいました。当日、姿を探しましたが、大勢の人波の中、お会いすることはできませんでした。別の被爆者の方は平和公園に来られることはありませんでした。戦中戦後、アメリカでも広島でも、世界の各地で大勢の方が苦しみ、苦労を重ねていたことに、その方たちの望みに思いを馳せなければいけないと思いました。

 

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