マンガの世界は刺激的!原発をテーマにしたコミックが秀作です。
アートや文学、サブカルチャーなどの作家は今の日本の原発をどう表現しているのでしょうか。私が最近、読んでいるマンガ雑誌には、原発や震災をテーマにした作品や連載がいくつか掲載されており、作家の思いがまっすぐに伝わってくる秀作が多いように思います。今回はそんなお気に入りの雑誌『コミックビーム』の作品について感じたことなど。
いましろたかし作「原発幻魔大戦」はその名の通り、原発を取り巻く今について描かれています。7月号では原発反対デモの様子を中心に描いていますが、デモの混沌とした雰囲気が伝わってきます。東京で人々がどのように感じているか、ツイッターのような‘なう感覚’を実感できます。
桜玉吉作「ゴジラさん」も原発事故後のいたたまれない浮遊感が表現されています。原発事故を境に生活が変わった方は決して少なくないと思います。作者の私生活を連想させる内容のこの作品でも、そうした日常生活のささいな変化を描いています。私たちはゴジラ映画を見るかのように原発事故を映像で見ていたのですが、あの爆発は間違いなく実際に起こった出来事で、今も収束していない、先が全く見えない現実です。日本に住む私たちは映画のように傍観していてはいけないのです。
しりあがり寿作「放射能可視化計画」はギャグ漫画で、原発事故による放射能拡散を描きたくても、今まで経験していないから放射能を表現できない。そこで様々な人に募集すると、数多くの色々な放射能の図が集まってくるという内容です。目に見えない放射能を拡散してしまうような事故をなぜ起こしてしまったのかという辛辣なものを感じる一方で、正しい知識もあれば間違った認識があふれる口コミの世間を皮肉っているようにも見えます。いずれにせよ、放射能という得体のしれないものが世の中に出てしまったことは間違いがないのです。
マンガなど特にフィクションであればあるほど、真実や本質を描けるのではないかと思います。そしてフィクションであるからこそ、目の前にいる実在の人物を傷つけずに心を癒せるのではないかと思います。今だからこその思いのたけを込めて表現した作家さんの方々の、刺激的な作品をこれからも期待しています。コミックビームさん頑張れ!
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