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2011年2月12日 (土)

地域の戦争を掘り起こす中国新聞

 私はよくブログで中国新聞を取り上げます。中国新聞の広島県内の普及率は51%を超え、市内では56%近くありますから、広島県民の生の声を聞くことと、ほとんど同じではないかと思っていますので、ご紹介させていただいています。中国新聞では読者向けに『ニュースの窓』という講座を設けています。記者の方がご自身の記事などについて説明するという内容の講座です。先週、この講座に参加してきました。戦争遺跡を取材された記者の方のお話しだったからです。

その記事は 『残影 太平洋戦争開戦70年』というタイトルで今年1月12日から18日まで第一部が朝刊に連載されました。宮島や倉橋島など私が行ったことのある場所も記事になっていましたので、とても興味深く拝読していました。

 記事を担当されたH記者は連載開始にあたっての気持ちを「太平洋戦争開戦の大きな流れは記事として書かれているが、地域のこととなると総括がないのではないか。文献など客観的なものも大事だが、今も当事者が生存されているので、生の声を聞きたいし、大切にしていきたいと思った」と話されました。文献を発掘しながら当時をひもといていこうと思い、取材を始めたそうです。

 実際に資料を集め取材を行いながら、かなりとまどったようです。施設の跡は見つけられても、実際にどのように使用されていたのか、その資料がはっきりしない。さらに証言者が見つからない。また証言者が見つかっても当時の記憶が定かではない。といった壁が立ちはだかるからです。

 「記事では‘見られる’という言葉を使い、まどろっこしい書き方しかできなかった。施設の資料を調べても地名や番地までは書いていないので、ほぼ間違いないであろうと思うが確信がない。関係者は見つからなかった」と苦渋の思いを語る記者の方の気持ちは、私自身も地下壕の関係者や資料を調べるにあたって同じ思いをしているだけに、とてもよく理解できます。

「話を聞いて勉強になった。どこにも書かれていなかった話も出てくるからだ。記録の重要性を実感した。このたびの記事は大きなキャンバスの1点だと思ってはいるが、しっかりと把握していくことが大事だと思っている」と、第二部、第三部の意気込みも話されていました。

会場は席がいっぱいになるほど大勢の方が参加され、戦争遺跡に対する関心の深さを知りました。また記事で取り上げている場所以外の戦争遺跡について会場の方から話が出るなど活発な意見もだされ、本当に今やらなければ埋もれてしまう歴史の危うさを感じました。正直なことをお話しすると、広島の方が戦争遺跡にこれほど関心があるとは思っていなかったので驚きました。映像で残しておくことの必要性と重要性を一層、痛感しました。

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