コンビニの前に這いつくばる若者
若者の貧困がマスコミなどで報道されています。先日、目の当たりにし衝撃を受けました。あまりの出来事に思考が停止しそうになりました。
それはとても晴れやかで気持ちのいい日の日中でした。駅に向かう途中のコンビニの前を通った時のことです。昼時の風景らしくサラリーマンやOL、学生などの出入りが激しく、昼食用に買った食品と思われるレジ袋を下げた人たちが忙しげに店から出てきていました。ふと気が付くと、その中に地面をはいつくばっている若者がいました。そんな若者には目もくれずに人々は出入りしています。若者の手にはカップ麺と割り箸。カップ麺を食べている時に、小銭か手帳などを落としたのかなあと思って、何気なく様子を見て驚きました。拾っていたのは、なんとカップ麺の中身でした。コンビニで購入し、お湯を入れて食べていた最中に、どういう理由かはわからないけれど中のものがこぼれてしまったのでしょう。その男性は地面にこぼれ落ちたカップ麺を拾っては食べていたのです。年の頃は20代、服装はどこでも見かける若者の恰好です。とっさに浮かんだのがホームレスではという思いでした。そしてそうした光景を、まるで起こっていないかのように行き過ぎる人々にもショックを受けました。
広島で毎週土曜日にホームレスの方たちに弁当などの配給をしているボランティアグループがあります。私も広島に来たばかりの頃、何回かお手伝いをしたことがありました。そのグループは週1回夜9時から、広島駅から平和公園までホームレスの方々が寝泊まりしている場所を訪ねます。一人一人に声を掛け、必要な物を聞き、用意できたものを配ります。弁当と、薬や衣服、歯ブラシや歯磨きなどホームレスの方々が必要とする身の回りの物を無償で提供しているのです。配っている弁当は全てグループの手作り。内容は御飯におかず、お菓子まであり、栄養を考えたバランスのいい食事です。弁当の他にあればパンなども配ります。また場合によっては役所関連の手続きなどをすることもあります。一人一人を思い親身になって相談を受けているのです。グループの代表Kさんが中心となり、どこからの援助も受けずに活動しておられます。毎週休まずに長年、続けておられる姿に頭が下がります。
今年の初夏、そのグループの代表Kさんと電話で話す機会がありました。その時Kさんからとても信じられないような話しをお聞きしました。ここ1、2年、若者のホームレスが増えているというのです。20代から30代の若者たちは一見するととてもホームレスには見えないくらいこざっぱりとした恰好をしているといいます。中には女性もいて最年少で出会ったのは20歳前の“少女”と言っても過言ではない若者だったといいます。そんな少女が2人もいたというのです。Kさんが彼女たちの身上を聞き「女性がホームレスをしているのは危険だから」と役所などで手続きを行い、ようやくホームレスから脱却することができたようです。Kさんからその少女たちの身上を聞くと壮絶な家庭環境でした。家庭の貧困が大きな原因になっているであろうことは明白でした。
数年前、広島県内の公立学校の先生からこんなことを聞いたことがあります。貧困家庭は増えていて、親の自殺や一家離散などの子どもが学年に数人はいるというのです。小さい頃からなぜ大人でも絶えられないような苦労を味わわなければいけないのでしょうか。今の若者はどんな生活を送っているのか。関心を持って状況を知ること以外、残念ながら今の私には何もすることはできません。
| 固定リンク
「イトウソノミの雑感」カテゴリの記事
- よいお年をお迎えください(2023.12.09)
- よいお年をお迎えください(2020.12.31)
- 새해가 밝았습니다!올해도 열심히 하겠습니다.(2020.01.27)
- 来年は日韓関係が回復しますように(2019.12.27)
- 2018年を振り返って(2018.12.14)


最近のコメント